みなさんこんにちは
ありい歯科 院長の有井です。
当院には管理栄養士が在籍しており、成人の方だけでなく前回お伝えしたお子さんの「口腔機能低下症」についても適切な栄養管理指導をしております。
当院を受診いただいた際に、口腔機能低下症の要因が見られるお子さんについては、保護者の方にご説明のうえ別途栄養指導のお時間を数十分いただき、しっかりとお時間をいただいてお話をさせていただくものです。
昨今の食事事情から、どうしても柔らかい食べ物や味の濃い食べ物をお子さんは好み勝ちですよね。
「どんな食べ物が好き?」「どうやったら苦手な食べ物が食べられそう?」
当事者であるお子さんに質問を交えたコミュニケーションをしっかりとりながら、きちんと「自分のこと」として捉えて貰えるようにお話をさせていただいております。
当院のお子さんへの栄養指導
では、具体的に口腔機能低下症のお子さんに向けた栄養指導の一部をご紹介します。
口腔機能低下症のお子さんに対する栄養管理指導では、摂食嚥下(食べる、飲み込む)機能が低下していることを考慮し、適切な栄養を摂取できるように配慮することが重要です。
1. 摂取しやすい形状や食事の工夫
• 食材の形状や硬さを調整する。
飲み込みやすいように、素材の硬さや大きさを調整する。
「噛む」ことを練習するためにあえて大きくしておくことも。
苦手な食材は「好みの味」に調整する。
咀嚼が難しい場合には、スープやとろみをつけたものにする。
• 口腔内の感覚を刺激する。
口の中で認識しやすいよう、味付けを適度に濃くしたり、温度の変化を利用したりする。
• 食べる環境を整える。
正しい姿勢を保つ(足がきちんと床についている状態)
2. 必要な栄養素をバランスよく摂取
• 成長期の小児には、エネルギーやタンパク質、カルシウム、鉄分などの栄養素が重要。
例: 牛乳、ヨーグルト、豆腐、魚のすり身を利用した食品。
• サプリメントや栄養補助食品の活用も検討する。
市販の高カロリー飲料や栄養補助食品で不足分を補うことも時には必要。
上記2つをお伝えすると共に、「食事は楽しく食べる」ことを第一にお話ししています。
テレビを見ながら食事をするのもよいですが、たまにはテレビや音楽をつけす家族で今日あったことをお互いに報告し合うような食卓を囲まれてはいかがでしょうか。