みなさんこんにちは
ありい歯科 院長の有井です。
「オーラルリハビリテーション」の意味
みなさん「オーラルリハビリテーション」という言葉をご存知でしょうか。
まだ「聞いたことがない」「はじめて知った」という方もいらしゃるかもしれませんね。
実は「オーラルリハビリテーション」という言葉が出てきたのは、20世紀後半からです。この概念が広がった背景には、高齢化社会の進展や医療技術の発展が影響しています。
高齢化が進むにつれて、嚥下障害や咀嚼機能の低下、コミュニケーション能力の喪失といった問題が増加しました。これに伴い、口腔機能を回復・維持するためのリハビリテーションの必要性が高まってきたためです。
オーラルリハビリテーションは具体的に何をするの?
では、「オーラルリハビリテーション」とは具体的にどんなことをするのでしょうか。
今回は特に高齢者や、脳卒中後の患者、神経疾患を持つ人などに重要といわれる「オーラルリハビリテーション」について詳しくお伝えしていきます。
オーラルリハビリテーションとは、口腔(こうくう)の機能を改善・維持するためのリハビリテーションを指します。
具体的には、噛む、飲み込む(嚥下)、話すといった口腔の基本的な機能に問題が生じた場合に、それを回復させたり維持したりするための訓練や治療を行うことです。
<主な目的>
嚥下機能の改善:
嚥下(飲み込む力)が低下している場合、食べ物や飲み物を安全に飲み込むためのトレーニングを行います。
咀嚼機能の改善:
食べ物をしっかりと噛むことができるように、口の筋肉や顎の動きを鍛える練習を行います。
発音・コミュニケーションの改善: 発音に関わる舌や唇の筋肉を訓練し、言葉を明確に発する力を向上させます。
口腔衛生の維持:
口腔ケアを通じて、口の中の健康を維持し、虫歯や歯周病などを予防します。
<具体的なトレーニング内容>
口腔筋トレーニング:
口周りの筋肉や舌、唇のトレーニングを行い、口腔機能を強化します。
嚥下訓練:
飲み込む際に使用する筋肉を鍛えたり、嚥下反射を向上させる訓練をします。
発声・発音練習: 発音を改善するために、舌や唇、声帯の運動を行います。
補助具の使用:
義歯(入れ歯)やスプリントなどの補助具を使って、噛む力や嚥下力を補助する場合もあります。
当院でのオーラルリハビリテーションの取り組み
当院でも「唾液量を測定する検査」や「舌の圧力を測る検査」などを行い、その結果によって「あいうべ体操」「パタカラ体操」などのトレーニングの指導や、管理栄養士による食事指導、歯科医師による義歯調整を行っていくことで、様々な角度から口腔機能の改善に力を入れております。
お近くにお困りの方がいらっしゃればぜひ当院までご連絡ください。
お口と全身の健康を一緒に守っていくお手伝いをさせていただきます。