こんにちは。ありい歯科院長の有井です。
「正しく噛む」ということについて、2回にわたりお話してきましたが
そもそも人の噛む力「咀嚼力」とはどういうものなのかについて、今回はお伝えしようと思います。
咀嚼力とは
「噛む力」は「咀嚼力(そしゃくりょく)」といいますが、人の咀嚼力は個人や状況によって異なります。
咀嚼力を正確に測定することは難しいですが、一般的に、成人の平均的な咀嚼力は約50-70キログラム程度と言われています。
咀嚼の目的とは
実はこの「咀嚼力」は日常の様々な要因によって影響を受けています。また、個人の歯の数や位置、咀嚼筋の強さ、顎関節の健康状態、食事習慣、年齢、全身の健康状態などによって異なります。
そもそも咀嚼の目的は、食べ物を細かく砕いて、唾液と混ぜ合わせて「食塊」をつくり、飲み込みやすくすることにあります。細かく砕いたほうが、安全に摂取できるうえ、消化吸収の助けにもなります。そして、よく噛み、味わって食べることで得られる満足感は「心の栄養」にも欠かせません。
ところが、嚙み合わせの悪さ、加齢に伴う筋肉の衰えや歯の欠損などから、咀嚼しにくくなるケースがあります。これは放っておけない問題です。
咀嚼力が弱まると、硬い食品を避け、軟らかく食べやすいものを選ぶようになります。軟らかい食べ物ばかりを好んで食べてしまうと、偏った食生活になりやすく、栄養バランスも崩れてしまいがちですよね。
お口だけでなく、全身の健康に支障をきたすことになってしまいますので、自分はどのくらい噛めているか、普段から「咀嚼力」を意識することはとても大切です。
歯科医院でできる咀嚼力チェック
私達歯科医師は、患者の咀嚼力を評価する際に様々な方法を使用します。
これには、咀嚼筋の力を測定するための特殊な機器やテスト、噛み合わせの評価、食事の観察などが含まれます。
咀嚼力が不足している場合や改善の必要がある場合は、適切な治療をお勧めすることも歯科医師としての大切な役割だと感じています。
当院では専用のグミゼリーを用いて咀嚼力がどのくらいあるのかや、唾液の状態を測る検査も取り入れております。
全身の健康を守るために
「正しく噛む」しっかりと「咀嚼力」を維持していくことは、お口のだけでなく全身の健康を守るために非常に大切なことです。
一度、ご自身の「噛む力」「咀嚼力」を測定してみませんか。
気になった方はどうぞお気軽にスタッフまでお声かけくださいね。